酒と煙草と○○

酒と煙草と珈琲と妻とミニチュアダックスとHM/HRをこよなく愛するIT戦士の記録

何故IT業界にワクワクし、それを生業とすることにこだわりがあるのか

何故自分はIT業界、特にWebシステムを構築することにワクワクし、それを生業とすることにこだわりがあるのか。


たぶんそれは、自分の性格に起因しているのではないか。


多少几帳面な性質があり、潔癖な部分も多少は持ち合わせている。
それゆえ整合性がとれることにある種の快感を覚える。

高専の出だが工業化学科で、これまた必ず整合性がとれる学問であった。

そんな中、某メーカー系100%システム子会社に就職。

学校教育でプログラミングは習得していない割にはめきめきと頭角を現し、いっぱしのプログラマーになった。

そのうち、インターネットが普及しだし、次第に携わる案件がWebベースのシステムへと変わっていく。
そうこうしているうちに、年を重ね経験を積むことでいつしかリーダー的な役割を担うようになる。


* * * * *


IT業界におけるシステムは、Webに限らず、どこかに矛盾や整合性がとれない箇所があると動かない。
また、ユーザにとってシステムがきちんとまじめに対応できる物でなければそれはシステムの体をなさない。(例えばレスポンスやUI)

それらの問題箇所をひとつひとつ解決し磨きをかけ、バグをつぶし性能を上げていく。
アプリ、ミドル、ハード、ネットワーク、ブラウザ・・・
現在のWebシステムは何層にもなり複雑になっている。

そういったものを組み合わせ構築していくことが楽しく、また構築したシステムに関われたという充足感。
無事にリリースできた日は格別な思いで胸がいっぱいになる。

ある意味病み付きになるほど快感だ。


構築する作業のことをプロジェクトと言っておこう。
自分は、プロジェクトを推進する管理者=プロジェクトマネージャになった。
(会社での肩書きは課長(グループマネージャ)である)

当然、構築作業全般〜成果物(納品システムのこと)まですべてに対して責任がある。
その代わり権限も大きい。

構築をするための方法論や開発手法は、プロジェクト推進には不可欠な物である。
だがそれらは多種多様にあり、次々と提唱されては現場に変に降りてくる。
で、変に適用されてあまり効果はでず、最後には優秀な一部のメンバーで帳尻をあわせる。

どこにでもある光景だろう。


大雑把な工数算出。
ご立派な(実現できそうにない)プロジェクト線表。
どうみても不足している人材。
しょぼい開発標準。
言葉尻を勘違いして真の意味を理解しないまま短納期型と謳い教育もしないまま投入される手法。
日に日に線表からずれていく現実を線表を修正しながら進めていこうとする「上」。


これらの無理難題を強いる「上」に対し、今まで自分は徹底抗戦を続け、独自の開発論*1でこれまでは成功をしてきた。
当然成功するには、信頼できるメンバーが必要なのは言うまでもない。(ひとりではできないのだ)


とある案件の時だった。
メンバーはほぼベストな布陣。
いくつかリスクはあったので、リスクヘッジを優先しつつ進めていた。
ところが「ある壁」が立ちはだかり、騙し騙し進めるも、どうにも逃げ場が無くなってしまい、とうとう自らプログラムを組むようになった。
システムの肝に当たる部分である。

なんとかリリースを迎えるも、自分の中にはいつもの充足感がなく、疲れ果てていた。

そんな時大きな問題に直面することになる。
運用段階でまったく性能がでないのだ。
しかも自分が組んだ肝の部分だった。

しかし、原因はハード部隊のちょんぼだった。

根本原因はわかっていてもそれを解決することができなかった*2ため、その場しのぎでアプリ的改修を試みるも結局解決には至らず。

プロジェクト推進の結果。
納品したシステムの状況。

すべてにおいて整合性がとれなくなり、次第に自己崩壊を起こしてしまった。


これが、自分が現在鬱病で休職せざるを得なくなってしまった原因であろう。



そして今、ある程度回復してみて改めて思うのである。
やっぱり、Webシステムの構築に関わりたい、と。

一度自分を病人にした仕事へ復帰しようと思っているのだ。
驚き半分、納得半分。やはり、自分はこの仕事が好きなのだ。
この点は間違っていないとようやく確信がもてた。

これから具体的な道を探すことになるだろう。

しかし、この好きだという気持ちだけは大事にしていきたい。
嫌いにはなりたくない。
そんな魅力がWebシステム開発の周辺にはある気がしてならない。

*1:各種の方法論、管理手法、ツールの導入など優れている点を吸収しつつ現場に(というかそのときのメンバーのスキルにあわせて)展開したもの。独自作成フレームワークも含む

*2:やる手段はあったものの結果的に実施しなかった。