酒と煙草と○○

酒と煙草と珈琲と妻とミニチュアダックスとHM/HRをこよなく愛するIT戦士の記録

誰かのためになるということ

まなめはうす 12/18 から。

"僕がプログラマーを応援したがるわけ"


この中に、こんなくだりがある。

変な話かもしれないけれど、SEとして働いているとき一番楽しかったのは、 「みんなの作業が楽になるツール」をプログラミングしているときでした。 他では、大きなプロジェクトのときは、毎月協力会社の方が新たにやってくるのですが、 技術担当として、その人のフォローやレクチャーをしているときが楽しかった。


こういうある意味の「影」の役割が、実は非常に大きいのだ。

ただ単にプログラムを組むと言っても、メモ帳でできるわけじゃない。(いやできるんだけどね)
それなりの環境が必要なのだ。(あったほうが数倍効率がいい)
またチームで組むので、共通のやり方などを覚えてもらわなければならない。

こういったことに喜びを感じる人は少ないかもしれないが、必ずいる。
そしてそういう人たちがいるからこと、プログラマは効率よく目的のものを組み上げていけるのだ。

と、思う。
実体験を踏まえてそう言える。



ここで、自分の話をしよう。

俺はIT業界(就職した頃はそうはいわなかった)に、17年身を置いている。
その間、もちろんプログラムを組む、システムを構築する作業に従事してきた。

* * * * *

就職した頃は、まだWindows 2.1で、そろそろ3.0がでようかという時勢。
社内にLANがようやく引かれ始めた頃で、PCもひとり一台になろうとしていた。
当時、LANに繋ぐには、DOSの640MBの壁をなんとかするのが必須だった。じゃないとWindowsが立ち上がらないのだ。
メモリ管理ツールを駆使し、空きメモリをできるだけとって、Windowsを立ち上げる。
この環境を作り(config.sysね)、全社を回って一台一台設定していった。
誰に言われたわけではなく、いつのころから社内で「それならあいつに頼めよ、やってくれるから」ということになり、頼られたのだ。

このとき、非常に充実していたのをいまでも覚えている。

そう、環境。

* * * * *

もうひとつ、プログラムを組むと言っても、一からすべてを書くわけではなく、そのシステム内で共通なライブラリを用意したり、同じエラー処理をするようにしたり、それが発展するとフレームワークと呼ばれるものになるんだが、要はそういう下地のようなものが必ず必要になる。
今は、様々なフレームワークが登場し、日々進化しているが(Javaの話を主体にしています)、当然一昔前はなかったのだ。

たまたま、他の人より先にJavaをかじっていたこともあり、フレームワークを開発する担当になった。
API仕様書(Javadoc)を書き、コーディング規約を作り、サンプルプログラムを用意し、開発マニュアルまで作成し説明会まで開いた。
あちこちのチームからお呼びがかかり、説明に回る。フィードバックをもらい機能を追加していき、また全員に周知。

このときも、非常に満足していたのを覚えている。

そう、環境。

* * * * *

この環境の構築作業というのは、プログラマ、SE問わず全員するものだが年々高度になっていき、セットアップするものが増えていいる。

Javaな話になるが一例としてあげてみる。
一般的なWebシステムを開発する際に使う開発ツールを列挙してみると、

  • 統合環境してのEclipse*1
  • Eclipseに追加する様々なエディタ(JSP, XML, Schema, properties, css, jsなどなど)
  • PC内で動作確認(単体動作)できるようにTomcat( + Eclipse Plug-in)
  • データベースにアクセスするためのフロントエンド(+ Eclipse Plug-in)
  • バージョン管理のSubversionと、Windowsクライアント(+ Eclipse Plug-in)
  • 依存ライブラリやビルドの管理、実行をする Maven。(+ Eclipse Plug-in)
  • バグ管理のTrac。(+ Eclipse Plug-in)
  • プロジェクト次第だが、StrutsSeasarHibernate、....(+ Eclipse Plug-in)


これらを、用意しインストールマニュアルを書き、使い方を説明し、効率をあげていく。
この作業を近年やってきた。

これも満足感がある作業だ。


そう。開発環境。

* * * * *

みな、先人たちがいかに楽に本業のプログラムを書く作業に専念できるかのためのプログラムやツールをたくさん残してくれている。
そして、それらを使いこなすための伝道者となる「影」の役割を担う人が必ずいる。
なぜなら、プログラマ全員が、これらのツール類に明るいわけではないからだ。
彼らは設計されたものや業務仕様に沿ったプログラムを書くためのプログラマなのだから。


SEがんばれ、マジ、がんばれ。 なかなか日の目を見ないけど、人の役に立つ、大事な仕事だと思うんよ。


そんな人たちを支えようとしている、Blog主にエールを送る。
あなたも人の役に立つ大事な仕事をやっているんだと思うよ。

*1:Eclipseは、All-in-oneで配布されるようになったので便利になったものだ。(配布者に感謝)